中性脂肪はどうやって作られる?

中性脂肪といえば「脂肪」と名がつくだけあって、
「揚げ物や肉の脂身など、脂肪分の多い食事をすると中性脂肪が増えてしまう」と思っている人が多いと思います。

 

もちろん、それも正解のひとつであって、間違ってはいません。

 

しかし、中性脂肪の増加対策は「脂肪分の摂取だけに気をつけていればいい」というわけではないのです。

 

中性脂肪の原材料となるのは脂肪だけではありません。
どんなものが、どういう流れで中性脂肪となるのか、
ここではそれを見ていきましょう。

 

原因や仕組みを知ることで自ずと対策も見えてきます。どうぞご一読ください。

糖質・たんぱく質は体内合成で中性脂肪に変わる

脂肪だけではなく、糖質(炭水化物)やたんぱく質も、体内合成によって中性脂肪になります。

 

まず、糖質がどうやって中性脂肪に変化するのかというと・・・

 

ごはんやパンなどに含まれる糖質は、唾液および、胃や小腸などの働きによってブドウ糖などに分解されます。

 

このブドウ糖は「今必要な分」についてはそのままエネルギー源として消費されるのですが、
余った分は肝臓に運ばれていきます。

 

ブドウ糖が肝臓に運ばれてくると、肝臓は脂肪細胞から放出されている
「遊離脂肪酸」という成分とブドウ糖を合成させて、中性脂肪を作り上げるのです。

 

こうして肝臓で合成された中性脂肪は、血液になじみやすい
「VLDL(超低比重リポたんぱく)」という物質になって血液中を流れ、
必要な分は各組織でエネルギー源として使われますが、
使われなかった分は皮下脂肪や内臓脂肪として蓄積される、という形になります。

 

また、たんぱく質は「体内でいったん糖質に変えられたのち、中性脂肪となる」という流れになりますので、
中性脂肪となる流れについては、糖質とまったく同じものとなります。

 

ただし、たんぱく質は筋肉や血液など、「体組織の栄養源」として優先的に使われやすいので、
糖質と比べると「中性脂肪になりにくい」と考えられています。

 

ですからよほど「たんぱく質食品ばかり食べている」という人でない限り、
たんぱく質の摂取についてはそれほど神経質になる必要はないでしょう。

脂質が中性脂肪になるメカニズム

さて、糖質とたんぱく質の場合は肝臓での体内合成によって中性脂肪に変化するわけですが、
肉の脂身などの脂肪分については、そのまま何の変化もなく中性脂肪になるのかというと、そうではありません。

 

食品から摂取した脂肪分は、小腸の消化液と、すい臓から出る酵素によって遊離脂肪酸とグリセロールに分解されます。遊離脂肪酸とグリセロールに分解されることによって、吸収されやすい小さな形になるわけです。

 

そして吸収された遊離脂肪酸とグリセロールはまたくっついて中性脂肪となり、血液になじみやすい「カイロミクロン」という物質になって血液中を流れます。

 

これも糖質やたんぱく質の時と同様に、必要な分の中性脂肪は各組織で使われますが、あまった分は皮下脂肪や内臓脂肪として蓄積されていく、というゴールを迎えるわけです。

 

こうして見てみると、「脂質・糖質(炭水化物)・たんぱく質」の3大栄養素のすべてが、中性脂肪に結びつく、ということが分かりますね。

 

中でも、たんぱく質と比べて「優先的な使用」がされにくい脂質と糖質の摂りすぎは特に中性脂肪の増加に結びつきやすいので、この2大栄養素の摂取をいかに適量範囲内で抑えるかが重要になってくるというわけです。